こんにちは、りょーーけんです。
今回は、株式会社早稲田アカデミー(4718)を分析します。
私は株主優待を目的に、早稲田アカデミーを100株保有しています。
2026年10月26日、同社は2027年3月期の業績予想を上方修正し、年間配当予想も75円から85円へ引き上げました。
これを受け、翌27日の株価は前日比10.41%上昇し、終値は2,800円となりました。
業績の上方修正と増配は好材料ですが、株価が大きく上昇した今、新たに購入する魅力はあるのでしょうか。
私の投資基準である8項目診断を使い、業績・財務・配当・株主優待を分析しながら、具体的な買い時ラインを考えます。
結論:保有100株はガチホ。家族名義での購入は2,430円前後から検討
私の結論は、現在保有している100株は株主優待を目的にガチホし、自分名義での買い増しは行わないというものです。
2026年10月27日終値2,800円で計算すると、修正後の年間配当85円に対する配当利回りは約3.04%、予想PERは約16.49倍です。
私の基準では、配当利回り3.5%以上、PER15倍以下が通常の合格ラインです。現在の株価は、どちらの基準も満たしていません。
一方、株主優待を額面どおり利用できる場合、配当と優待を合わせた総合利回りは、3年未満の保有で約5.18%、3年以上の保有で約7.32%となります。優待を目的とした長期保有には魅力があると考えています。
家族名義で新規購入を検討する場合は、次の株価を目安にします。
| 株価 | 配当利回り | 予想PER | 私の判断 |
|---|---|---|---|
| 2,800円 | 約3.04% | 約16.49倍 | 現状では購入を急がない |
| 2,546円前後 | 約3.34% | 約15.00倍 | PER15倍となる水準 |
| 2,430円前後 | 約3.50% | 約14.31倍 | 第一候補 |
| 2,267円前後 | 約3.75% | 約13.35倍 | さらに魅力が高まる水準 |
| 2,125円前後 | 4.00% | 約12.52倍 | 配当利回り4%となる水準 |
※年間配当85円、予想EPS169.76円が維持されることを前提に計算しています。
業績上方修正と増配は評価していますが、株価上昇によって配当利回りは低下しました。優待目的で保有を続けることと、新たに購入することは分けて判断したいと思います。
1.早稲田アカデミーの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社早稲田アカデミー |
| 証券コード | 4718 |
| 上場市場 | 東証プライム |
| 業種 | サービス業 |
| 主な事業 | 進学塾・個別指導・大学受験 |
| 株価(2026年10月27日終値) | 2,800円 |
| 100株の購入金額 | 280,000円 |
| 2027年3月期予想年間配当 | 85円 |
| 予想配当利回り | 約3.04% |
早稲田アカデミーは、首都圏を中心に難関中学・高校受験向けの集団指導塾を展開しています。個別指導や大学受験部門などにも事業を広げています。
同社の基本戦略は、合格実績を高めることでブランド力を向上させ、生徒数や売上高の成長につなげることです。
一方、学習塾事業は少子化や競合との競争、講師の採用・育成コストなどの影響も受けます。生徒数の増加を続けながら、利益率を維持できるかが今後のポイントです。
2.2026年10月26日の業績上方修正を分析
今回の発表で特に注目したいのは、業績予想の上方修正と増配が同時に行われたことです。
2027年3月期の通期業績予想
| 項目 | 修正前 | 修正後 | 修正率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 405.20億円 | 409.00億円 | +0.9% |
| 営業利益 | 42.39億円 | 47.70億円 | +12.5% |
| 経常利益 | 42.74億円 | 47.80億円 | +11.8% |
| 当期純利益 | 27.52億円 | 30.80億円 | +11.9% |
| 1株当たり利益(EPS) | 148.79円 | 169.76円 | ― |
※会社発表の数値を億円に換算しています。修正率は前回予想との比較です。
修正後の会社予想を前期実績と比較すると、売上高は約8.6%増、営業利益は約20.5%増、経常利益は約20.5%増、当期純利益は約23.8%増となります。
売上高以上に利益が伸びる見通しとなっている点は、評価できる材料です。また、予想EPSは148.79円から169.76円へ引き上げられました。
上方修正の理由
会社発表によると、主な理由は次のとおりです。
- 塾生数が計画を上回って順調に推移した
- 夏期合宿・夏期集中特訓の集客が好調だった
- 1校舎当たりの塾生数増加によって業務効率化が進んだ
- 広告宣伝、DX関連投資、設備投資などの費用について、執行時期や内容を見直した
生徒数の増加が売上高を押し上げ、費用が計画を下回ったことが利益の上振れにつながっています。
ただし、広告宣伝費やDX関連投資、設備投資の一部は下期に執行時期が変更されています。今回の利益上振れがすべて恒常的なコスト削減によるものとは限りません。
今後は、下期に費用が増えても通期計画を達成できるか、次回以降の決算で確認したいと思います。
3.年間配当は85円へ増配
業績予想の修正に合わせて、年間配当予想も75円から85円へ引き上げられました。
| 項目 | 2026年3月期実績 | 2027年3月期修正予想 |
|---|---|---|
| 中間配当 | 20円 | 30円 |
| 期末配当 | 35円 | 55円 |
| 年間配当 | 55円 | 85円 |
年間配当は前期の55円から85円へ、30円の増配となる見通しです。増配率は約54.5%です。
会社は中期経営計画で、安定配当を継続しつつ配当性向50%以上を目指す方針を掲げています。今回の増配は、利益予想の上方修正を株主還元に反映したものと評価できます。
ただし、85円は現時点での会社予想です。将来の配当が保証されているわけではなく、利益の下振れなどによって配当が変更される可能性もあります。
4.中期経営計画から見る成長性
早稲田アカデミーは、2030年3月期に売上高500億円、経常利益50億円を目指しています。
① 主力の集団指導塾を成長させる
難関中学・高校の合格実績をさらに伸ばし、生徒数の増加につなげる戦略です。
合格実績が向上すれば、ブランド力や地域での評判が高まり、新たな生徒を獲得しやすくなると考えられます。
② 個別指導・大学受験部門を強化する
個別進学館は2029年3月期末までに100校体制を目指しています。また、東進衛星予備校についても3年間で20校舎まで拡大する方針です。
集団指導だけでなく、個別指導や大学受験までサービスを広げることで、顧客との長期的な関係づくりを目指しています。
③ DX・生成AI・M&Aへ投資する
中期経営計画では、学習プラットフォーム「早稲アカOnline」の進化、生成AIの活用、基幹システムの刷新などを計画しています。また、M&Aやアライアンスによる事業拡大も検討しています。
これらの取り組みが授業品質の向上や業務効率化につながれば、将来の収益力を高める可能性があります。
一方、新規校舎の開設、人材の採用・育成、システム刷新、M&Aには費用がかかります。投資による成長効果だけでなく、費用増加や利益率の変化も確認したいと思います。
5.私の投資基準による8項目診断
ここからは、私が日本株の個別銘柄分析で使っている8項目の基準に沿って評価します。
○は通常の合格ライン、◎はより優れた水準です。
| 評価項目 | ○の基準 | ◎の基準 | 早稲田アカデミーの数値・状況 | 判定 |
|---|---|---|---|---|
| 自己資本比率 | 40%以上 | 60%以上 | 63.2% | ◎ |
| PER | 15倍以下 | 10倍以下 | 約16.49倍 | × |
| ROE | 8%以上 | 10%以上 | 15.7% | ◎ |
| 配当利回り | 3.5%以上 | 4.0%以上 | 約3.04% | × |
| 総合利回り | 4.0%以上 | 4.5%以上 | 3年未満:約5.18%、3年以上:約7.32% | ◎ |
| 配当性向 | 40~60% | 40%以下 | 約50.1% | ○ |
| 連続増配年数 | 5年以上 | 10年以上 | 5年以上の連続増配基準に届かず | × |
| 過去の減配 | 過去10年間減配なし | 10年以上減配なし | 2014年3月期以降、2026年3月期まで減配なし(分割調整後) | ◎ |
※自己資本比率・ROEは2026年3月期実績です。PER・配当利回り・配当性向は、2026年10月27日終値2,800円、修正後予想EPS169.76円、年間配当85円を使って計算しています。総合利回りは株主優待を額面どおり利用できる前提です。
① 自己資本比率:63.2%【◎】
自己資本比率は63.2%で、私の優良基準である60%以上をクリアしています。
財務面で一定の健全性がある点は評価できます。ただし、自己資本比率が高いことだけで、将来の業績や配当が保証されるわけではありません。
② PER:約16.49倍【×】
修正後EPS169.76円を使ってPERを計算します。
2,800円 ÷ 169.76円 = 約16.49倍
私の通常基準は15倍以下、優良基準は10倍以下です。現在の株価では、どちらの基準にも届いていません。
今回の上方修正によって利益予想は改善しましたが、株価も大きく上昇したため、現時点ではPERの面で割安感が強いとはいえません。
③ ROE:15.7%【◎】
ROEは2026年3月期実績で15.7%です。
私の優良基準である10%以上を上回っており、資本を活用して利益を生み出す効率が高い点は評価できます。
今後も成長投資を進めながら、この収益性を維持できるかがポイントです。
④ 配当利回り:約3.04%【×】
年間配当予想85円を株価2,800円で割ると、配当利回りは約3.04%です。
85円 ÷ 2,800円 × 100 = 約3.04%
私の通常基準である3.5%に届いていません。増配自体は魅力的ですが、配当利回りを基準に新規購入するなら、もう少し株価が下がるのを待ちたい水準です。
⑤ 総合利回り:約5.18~7.32%【◎】
早稲田アカデミーは、100株保有で株主優待を受け取れます。
年間配当と株主優待を合わせると、次のようになります。
| 内訳 | 3年未満 | 3年以上 |
|---|---|---|
| 年間配当(85円×100株) | 8,500円 | 8,500円 |
| 3月権利の電子マネー | 1,000円相当 | 2,000円相当 |
| 9月権利の株主優待券 | 5,000円相当 | 10,000円相当 |
| 優待合計 | 6,000円相当 | 12,000円相当 |
| 配当+優待 | 14,500円相当 | 20,500円相当 |
| 総合利回り | 約5.18% | 約7.32% |
※3年以上の電子マネーは、公式IRの掲載額2,000円相当を使用しています。
100株の購入金額は、2,800円×100株=280,000円です。
3年未満: 14,500円 ÷ 280,000円 × 100 = 約5.18%
3年以上: 20,500円 ÷ 280,000円 × 100 = 約7.32%
どちらも私の優良基準である総合利回り4.5%以上を上回っています。
ただし、株主優待券は現金ではなく、利用可能なブランドや費用に制限があります。実際に利用できることが、額面どおりの価値を得るための条件です。
⑥ 配当性向:約50.1%【○】
修正後の年間配当85円とEPS169.76円から計算すると、配当性向は約50.1%です。
85円 ÷ 169.76円 × 100 = 約50.1%
私の通常基準である40~60%に収まっています。会社が中期経営計画で掲げる「配当性向50%以上」という方針にも、おおむね沿った水準です。
今後も利益成長を伴った増配が続くかを確認したいと思います。
⑦ 連続増配年数【×】
私の基準では、連続増配5年以上を○、10年以上を◎としています。
早稲田アカデミーの年間配当は、2024年3月期40円、2025年3月期55円、2026年3月期55円と推移しています。
2026年3月期は前期と同額だったため、連続増配5年以上の基準は満たしていません。
2027年3月期は年間85円へ増配する予想ですが、今後も増配が継続するかを確認する必要があります。
⑧ 過去10年以上の減配なし【◎】
配当履歴を確認する際には、株式分割を考慮して比較する必要があります。
2019年3月に1株を2株とする株式分割が実施されているため、分割前の年間配当35円を、2020年3月期の20円とそのまま比較することはできません。分割調整後の2019年3月期の年間配当は17.5円で、2020年3月期は20円となり、減配ではなく増配です。
調整後の年間配当推移では、2013年3月期の15.5円から2014年3月期の15円へ減少した時期がありますが、その後は2026年3月期まで減配が確認できません。
つまり、過去に減配したことはあるものの、直近10年以上は減配していないと評価できます。
そのため、私の「過去10年間減配なし」の○だけでなく、「10年以上減配なし」の◎を満たすと判断します。
6.8項目診断の総評
早稲田アカデミーは、財務の健全性・収益性・株主優待を含めた総合利回りに魅力がある銘柄と評価しています。
特に評価しているのは、次の3点です。
- 自己資本比率63.2%、ROE15.7%という財務・収益面の実績
- 業績上方修正によって予想EPSが169.76円へ引き上げられたこと
- 10年以上減配が確認されず、株主優待を含めた総合利回りも高いこと
一方、株価2,800円ではPERが約16.49倍、配当利回りは約3.04%となり、私の通常基準には届いていません。
業績上方修正と増配は好材料ですが、株価が上昇したことで購入時の利回りは低下しています。
そのため、株主優待を目的に保有を続けることと、新規に購入することは分けて判断したいと思います。
7.家族名義で新規購入する場合の買い時ライン
私は現在保有している100株をガチホする方針で、自分名義での買い増しは行いません。
ただし、家族名義で新規購入を検討する場合は、配当利回りと予想PERを基準に購入水準を考えます。
年間配当85円、修正後EPS169.76円が維持される前提で計算すると、次のようになります。
| 株価 | 配当利回り | 予想PER | 購入検討の目安 |
|---|---|---|---|
| 2,800円 | 約3.04% | 約16.49倍 | 現状では購入を急がない |
| 2,546円前後 | 約3.34% | 約15.00倍 | PER15倍となる水準 |
| 2,430円前後 | 約3.50% | 約14.31倍 | 第一候補 |
| 2,267円前後 | 約3.75% | 約13.35倍 | さらに魅力が高まる水準 |
| 2,125円前後 | 4.00% | 約12.52倍 | 配当利回り4%の水準 |
第一候補:2,430円前後
配当利回り3.5%となる株価は、次の計算で求められます。
85円 ÷ 3.5% = 約2,429円
そのため、2,430円前後を第一候補とします。
第二候補:2,267円前後
配当利回り3.75%となる株価は約2,267円です。
業績予想や配当方針に大きな変化がなく、この水準まで株価が下がれば、購入の魅力は高まると考えています。
配当利回り4%:2,125円前後
年間配当85円が維持される場合、株価2,125円で配当利回り4%となります。
私の優良基準を満たす水準であり、利益見通しに問題がないことを確認できれば、より魅力的な買い場として検討できます。
ただし、株価が下がる理由が業績悪化や減配懸念である場合は、利回りだけで購入を決めないようにしたいと思います。
なお、今回は配当利回りと予想PERを中心に算出しています。購入前には過去5年間のPER・PBR・配当利回りの水準も確認し、割高感がないか判断します。
8.株主優待は長期保有で拡充
早稲田アカデミーは、3月末と9月末の年2回、株主優待を実施しています。
| 権利確定月 | 3年未満 | 3年以上 |
|---|---|---|
| 3月末:電子マネー | 1,000円相当 | 2,000円相当 |
| 9月末:自社グループの株主優待券 | 5,000円相当 | 10,000円相当 |
| 年間合計 | 6,000円相当 | 12,000円相当 |
※2026年10月時点で確認できる公式IRの掲載額です。
3年以上の継続保有は、同一株主番号で3月末・9月末の株主名簿に連続7回以上記載または記録されることが条件です。
長期保有によって優待額が増えるため、優待を実際に利用できる人には継続保有のメリットがあります。
ただし、株主優待券は現金ではありません。利用できるブランドや費用に制限があるため、優待を額面どおりの価値として評価できるかは、実際の利用状況によって変わります。
9.まとめ:優待目的の100株はガチホ。新規購入は株価を見極める
早稲田アカデミーは、2026年10月26日の業績上方修正と増配によって、業績成長と株主還元の両面で評価できる銘柄となりました。
私の8項目診断では、自己資本比率・ROE・総合利回り・10年以上減配なしという点が魅力です。一方、株価2,800円ではPERが約16.49倍、配当利回りは約3.04%となり、通常基準には届いていません。
私自身は株主優待を目的に保有している100株をガチホし、自分名義での買い増しは行わない方針です。
家族名義で新規購入を検討する場合は、次の価格を目安にします。
- 2,430円前後: 配当利回り3.5%となる第一候補
- 2,267円前後: 配当利回り3.75%となる水準
- 2,125円前後: 配当利回り4%となる水準
いずれも年間配当85円と修正後EPSが維持されることを前提とした目安です。購入前には、最新の決算・配当方針・株価の下落理由も確認します。
優待を活用しながら長期保有するという点では魅力がありますが、株価が大きく上昇した直後のため、今すぐ購入を急ぐのではなく、買値を意識しながら判断したいと思います。
※本記事は個人の投資判断を紹介するものであり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。株価・業績・配当・株主優待は変更される可能性があります。投資はご自身の判断と責任でお願いいたします。

